縉雲:中国南部黄帝文化の千年の伝承
王正飛(中国共産党の縉雲県委員会書記)
縉雲県は、中国で唯一、軒轅黄帝の名を冠した県です。中国南部における黄帝崇拝の中心地であり、研究や展示の中心地でもあります。黄帝祭祀は、東晋の時代に始まってから今日まで約1600年の歴史を誇っています。その歴史の中で3回の“衣冠南渡”によって北の文化が江南にもたらされ、その後も様々な積み重ねを経て、南部の黄帝文化が形成されました。
西暦696年、武則天が縉雲県を設立しました。その後、唐の玄宗李龍基が“縉雲山”を“仙都山”に、“縉雲堂”を“黄帝寺”と命名し、“北陵南祠”造りの建築を形成していきました。1998年、縉雲は黄帝寺を再建し、儀式を行いました。2004年、当時浙江省の党委員会書記だった習近平氏が仙都を訪問され、黄帝寺を見学され、黄帝の文化を高く評価して下さいました。2021年、仙都の黄帝祭は浙江省人民政府の主催に変更され、陕西省の黄陵及び河南省の新鄭と共に“三ヶ所共催の祭り”に定められました。2022年、黄帝文化は浙江省第15回党大会の報告に初めて組み込まれました。
黄帝文化は、文学や芸術、建築、民俗など、あらゆる分野に浸透しています。歴史上、謝霊雲を含む400名以上の詩人が縉雲に1000編以上の詩を残し、それらは浙江詩の文化における不可欠な物となっています。時代の流れの中で、縉雲の人々も黄帝の革新的な起業精神を受け継ぎ、天下を取り、“不可能”を“可能”に変えました。これからの新しい時代において、縉雲は、黄帝文化の創造的転換や革新的発展を積極的に推進していきます。