国立天文台の研究者が、日本天文学会研究奨励賞および日本惑星科学会最優秀研究者賞を受賞 – JPN
国立天文台の研究者が、日本天文学会研究奨励賞および日本惑星科学会最優秀研究者賞を受賞
2020年度の日本天文学会研究奨励賞を国立天文台の3名の研究者が、また2020年度の日本惑星科学会最優秀研究者賞を、国立天文台の研究者およびアストロバイオロジーセンターの研究者が受賞しました。
日本天文学会研究奨励賞の受賞者は、国立天文台 科学研究部に所属する、片岡章雅(かたおか あきまさ)助教、中島 王彦(なかじま きみひこ)特任助教、守屋 尭(もりや たかし)助教の3名です。それぞれの受賞対象題目は、片岡助教が「原始惑星系円盤におけるダスト成長過程に関する理論的・観測的研究」、中島特任助教が「遠方銀河の星間物質に関する分光学的研究」、そして守屋助教が「超新星爆発に至る大質量星終末期進化の研究」です。日本天文学会研究奨励賞は、優れた研究成果を挙げている35歳以下の若手天文学研究者を日本天文学会が表彰する制度です。2020年度の受賞者は2021年6月に決定・発表され、受賞記念講演が9月15日にオンラインで行われました。
日本惑星科学会最優秀研究者賞の受賞者は、日本天文学会研究奨励賞も受賞した国立天文台 科学研究部の片岡助教と、自然科学研究機構 アストロバイオロジーセンターおよび国立天文台ハワイ観測所に所属する平野照幸(ひらの てるゆき)助教の2名です。片岡助教は原始惑星系円盤内のダストによる電波偏光放射に対して新たな機構を理論的に提唱し、アルマ望遠鏡による観測とこの理論を組み合わせることで、ダストの大きさが従来考えられていたよりも小さいことを発見した業績が評価されました。また平野助教は、すばる望遠鏡の赤外線高分散分光観測装置IRDの開発に貢献し、それを用いて、赤色矮星(わいせい)を周回する惑星の公転軌道と恒星の自転軸との傾きについての知見を得ることに成功したことが評価されました。日本惑星科学会最優秀研究者賞は2003年度に創設され、博士号を有する35歳未満の若手研究者の業績を日本惑星科学会が表彰する制度です。2020年度の受賞者は2021年6月に発表され、受賞記念講演が9月17日にオンラインで行われました。
これらの受賞を励みにして、国立天文台は今後も天文学の発展に一層尽力していきます。
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出典:国立天文台ニュース