上川外務大臣と在京アラブ外交団との昼食会
10月4日、上川陽子外務大臣は、アウトリーチ型の取組の第二弾として、在京アラブ外交団が主催する昼食会に参加したところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、在京アラブ外交団長のワリード・シアム駐日パレスチナ常駐総代表部大使(H.E. Ambassador Waleed Ali SIAM, Representative of the Permanent General Mission of Palestine and Dean of the Council of Arab Ambassadors in Japan)から、日本からの支援を含め、日本がアラブ世界において果たす役割に対する高い評価と感謝の念とともに、上川大臣就任20日後にこのような機会が設けられたことは意義深い、今後も日・アラブ間の関係を多角的に発展させていきたいとの発言がありました。
- 上川大臣からは、冒頭挨拶において、現在、国際社会は歴史の転換点にあり、中東地域自体も大きな変動に直面しているが、日本はアラブ諸国に寄り添い続けていく旨述べた上で、先月開催された第3回日・アラブ政治対話において日本から提案した、今後の日・アラブ協力の「3本柱」の下、アラブ諸国との協力を前に進めていくとともに、上川大臣自身の経験と知見を活かした新たな協力にも積極的に取り組んでいきたい旨述べました。
- さらに、上川大臣は、エネルギー安全保障に関する協力、中東地域をクリーンエネルギー、重要鉱物のグローバルな供給ハブとするビジョン、日本企業のアラブ諸国への進出等に言及するとともに、パレスチナを巡る問題を含め、地域の平和と安定に向けた貢献にも引き続き積極的に取り組んでいくとの意向を表明しました。
- その後、上川大臣と出席者との間で、中東和平や難民問題を含む地域情勢についての議論のほか、スタートアップを含む経済関係の促進、気候変動分野での協力など今後の日・アラブ協力等について率直な議論が行われました。多くの参加者からは、日本のアラブ諸国に対する長年の支援への謝意が表されました。また、出席した唯一の女性大使であるヨルダン大使からは、女性外務大臣の就任を歓迎するとの発言がありました。
(参考1)日・アラブ協力の「3本柱」
- 「繁栄に向けた協働」(中東諸国との中長期的・多角的な経済関係強化)
- 「平和の定着に向けた取組」(パレスチナを始め情勢が不安定な国に対する支援の継続、地域協力枠組みを通じた協力の促進、地域の安定に資する安全保障面での協力等)
- 「対話と実践を通じた、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けた取組」(「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」に対する理解の普及、海上安全を中心とした具体的協力案件の促進)
(参考2)参加した在京大使等の内訳
パレスチナ(在京アラブ外交団長)、モロッコ、レバノン、バーレーン、クウェート、チュニジア、オマーン、サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦、モーリタニア、イラク、エジプト、アルジェリア、イエメン、ジブチ、シリア、スーダン、リビア、カタール(計20名)
出典:外務省ホームページ(URL)
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