総理の一日 – 全国戦没者追悼式と千鳥ヶ淵戦没者墓苑参拝
令和4年8月15日、天皇皇后両陛下御臨席の下、岸田総理は、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式に参列しました。
毎年8月15日は、先の大戦において亡くなられた方々を追悼し平和を祈念するため、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とされています。
式典には、岸田総理を始め、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、関係団体の代表、遺族の方々など約1,000人が参列し、先の大戦における全戦没者に対して追悼の誠をささげました。
岸田総理の式辞の後、参列者全員で1分間の黙とうを行い、続いて天皇陛下がおことばを述べられました。その後、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、戦没者の遺族代表が、それぞれ追悼の辞を述べ、参列者による献花が行われました。
その後、岸田総理は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑(ちどりがふちせんぼつしゃぼえん)を参拝しました。
令和4年度全国戦没者追悼式総理大臣式辞
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表のご列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。
先の大戦では、300万余の同胞の命が失われました。
祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦場に斃(たお)れた方々。戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々。広島や長崎での原爆投下、各都市での爆撃、沖縄における地上戦など、戦乱の渦に巻き込まれ犠牲となられた方々。今、すべての御霊(みたま)の御前(おんまえ)にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます。
今日、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊(たっと)い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念を捧げます。
未(いま)だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くしてまいります。
戦後、我が国は、一貫して、平和国家として、その歩みを進めてまいりました。歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいりました。
戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いをこれからも貫いてまいります。未だ争いが絶えることのない世界にあって、我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と力を合わせながら、世界が直面する様々な課題の解決に、全力で取り組んでまいります。今を生きる世代、明日を生きる世代のために、この国の未来を切り拓(ひら)いてまいります。
終わりに、いま一度、戦没者の御霊に平安を、ご遺族の皆様にはご多幸を、心よりお祈りし、式辞といたします。