令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議(第8回) | JPN
令和6年1月9日、岸田総理は、総理大臣官邸で第8回令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議を開催しました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日で、発災から8日となり、確認された死者は160名を超えています。改めて、御遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された全ての方々に対し、お見舞い申し上げます。
現地は、いまだ地震活動が続いているほか、降雪もあり気温も低く、大変厳しい環境です。そして、このような中で、安否がいまだ分からず、助けを待っている方がいます。孤立した集落で不安な気持ちを募らせている方がいます。無事を祈り続ける家族の方がいます。
自衛隊、警察、消防等の皆様や、道路・インフラの復旧工事に従事されている皆様におかれては、過酷な環境の中での活動が発災直後から続いていると思いますが、二次災害等にも十分に注意しつつ、これらの方々、一人一人に思いをはせ、一刻も早い孤立状態の解消と、粘り強い救出活動・捜索活動に、引き続き取り組んでいただきますよう、お願いいたします。
長引く避難生活により、衛生環境・生活環境の悪化が顕著になっています。病気の方や、お年寄り、妊婦など、特に配慮が必要な方を最優先に、他の地域への二次避難を促進してください。
極めて過密で劣悪な環境に置かれているなど、二次避難を優先すべき避難所がないかについても、確認をお願いいたします。
県内外の宿泊業者の協力を得るほか、公的施設の活用も検討するなど、避難先として提供できる場所を大幅に増やしてください。また、二次避難先への移動手段についても、要配慮者の御事情にも配慮の上、各省庁や自治体が連携して、確保してください。
留守宅への不安を無くすよう、防犯パトロールにも力を入れてください。
災害関連死を防止するためには、二次避難を促進するとともに、現在置かれている避難所についても、衛生環境・生活環境の改善を図る必要があります。
特に、感染症や低体温症については、現地での対策が徹底できるよう、専門家の増員派遣や、暖房器具・衛生用品の供給などの取組を進めてください。
段ボールベッドなど、被災者が求めている物資がいまだ行き渡っていないところがあります。また、仮設トイレのし尿の回収、暖房に必要な灯油の供給など、避難所の機能を維持する取組も必要です。
金沢などに置かれた物資集積所の先にある、実際に必要な場所に、モノや支援が行き届くよう、給水車や電源車の配置を含め、丁寧に、きめ細かく取り組んでください。指定避難所だけでなく、自主避難所や御自宅に留まる被災者についても、十分なケアをお願いいたします。
被災者の心のケアや、勉強もままならない受験生への配慮についても、よろしくお願いいたします。
先ほどの閣議で、震災対応のための予備費47.4億円の支出を決定いたしました。プッシュ型支援を加速させるため、迅速に執行し、被災地の状況改善に充ててください。
また、被災自治体の資金繰りを支援するため、特別交付税の繰り上げ交付など、地方財政措置についても、万全を期すようお願いいたします。
震災の影響を受けている企業が、雇用を維持していただくことも重要です。昨日指示した激甚災害の指定に関連して、雇用保険法の特例のほか、雇用調整助成金についても、速やかに特例措置を講ずることができるよう、対応を進めてください。
被災地では、心身ともにつらい暮らしが続きます。我々は、いまだ刻々と状況が変化する災害の真っただ中にあります。各大臣におかれては、被災者に寄り添うこと、日々変化するニーズに先手先手で対応することを重視して、今後も全力で対応に当たってください。」
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出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)