「生活者としての外国人」のための日本語学習サイト「つながるひろがる にほんごでのくらし」(通称:つなひろ)新たにウクライナ語版を作成・公開しました
令和4年6月30日
文化庁は、「生活者としての外国人」のための日本語教室空白地域解消推進事業の一環として、外国人が生活場面に応じた日本語を学習できるICTを活用した教材を開発・提供しています。今回、ウクライナ避難民が来日し、全国各地で生活を始めていることを踏まえて、ウクライナで使用されているウクライナ語を含む2言語版を新たに作成し、日本語学習サイト「つながるひろがる にほんごでのくらし」に追加・公開しました。
記
1.経緯・目的
ウクライナ情勢の影響を受け、我が国にウクライナからの避難民が徐々に入国しています。その数は令和4年6月時点で約1300人に及び、その多くは、家族・親類、企業・教育機関を頼って、全国各地に居住しています。日本で生活するには、生活に必要な日本語を学ぶ必要がありますが、様々な事情により「日本語教室等において日本語を学習する機会がない」という声が聞かれています。こうした状況に対して、これまで文化庁では、ウクライナ避難民の方々に対して「生活に必要な初期日本語教育」(参考資料1)を進めてきました。
その方策の一つとして、文化庁では、対面での学習機会が得られないウクライナ避難民のために、時間的、距離的な課題を解消し、生活に必要な日本語を学ぶ機会を提供することを目的とする日本語学習サイト「つながるひろがる にほんごでのくらし」(通称:つなひろ)に、ウクライナでの主な使用言語であるウクライナ語及びロシア語※を追加することにしました。
(※2001年にウクライナで行われた国勢調査では、ウクライナ人の67.5%がウクライナ語を母語とし、29.6%がロシア語を母語としていました。)
2.概要
我が国の在留外国人数は、新型コロナウイルス感染症流行の影響で一旦は減少しましたが、長期的には増加傾向にあり、平成26年から令和3年にかけて約73万人増加しています。また、今後もその数は増え続けると予想されます。
それに伴い、日本語学習者の数が増え、日本語教師の数も微増していますが、「生活者としての外国人」対象の日本語教室がない市区町村(以下「空白地域」という。)に居住する外国人や、仕事に就いていて時間的、距離的に教室に通うことが困難な外国人には、日本語教室以外の学習手段を提供する必要があります。
3.参考
日本語学習サイト「つながるひろがる にほんごでのくらし」とは
内容(サイトの特徴)
「つなひろ」は、我が国の在留外国人が前述のように増加傾向にあり、日本語教育に対するニーズが高まっていることを踏まえ、空白地域に住む外国人等を対象として、令和2年6月より公開されている日本語学習サイトです。アクセス数は令和3年度には約170万回に及び、大きな反響を得ています。
「つなひろ」は、我が国で生活する外国人等が円滑な生活を送るために、買い物や役所の手続き等の生活の場面に特化した日本語学習ができるように作られています。動画を中心とした構成となっており、実際の生活でどのような日本語が使われるのか、動画を見ることを通じて学ぶことができ、同時に生活に関係する知識についても知ることができます。また、レベルを3つに分け、学びたい場面や自分の日本語能力に合ったレベルを選択できるようにしています。(レベルは日本語教育の参照枠に当てはめるとおおよそA1~B1レベルです。)また、地域の日本語教室等での学習教材としても活用可能です。
※本サイトは、文化庁の「生活者としての外国人」のための日本語教室空白地域解消推進事業の一環として、凸版印刷株式会社に委託して開発・運営するものです。
- ●対象国内に在住する外国人等
- ●公開開始日令和2年6月1日(ウクライナ語等追加・公開予定日令和4年6月30日)
- ●提供言語
16言語(日本語、英語、中国語(簡体字)、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、インドネシア語、フィリピン語、ネパール語、クメール(カンボジア)語、タイ語、ミャンマー語、モンゴル語、韓国語、ウクライナ語、ロシア語)
- ●内容
生活に根差した39シーンにおける日本語学習ができるコンテンツを収録
- ●その他の特徴
- 無料提供・登録不要。パソコンの他、スマートフォン表示にも対応。
- 外国人や日本語の指導者が本サイトを活用しやすいように「使い方ガイドブック」や、広報ツールとしてパンフレットや宣伝用動画も併せて公開。
- 本サイトの広報ツールURLhttps://tsunagarujp.bunka.go.jp/about-link
- 自分に合った学習レベルを知ることができる機能も搭載。
- 会話だけでなく、読み書きに関するコンテンツも収録。
- 利用者の声
※文化庁「『生活者としての外国人』のための日本語学習サイトつながるひろがる にほんごでのくらし使い方ガイドブック第2版」より抜粋
■「見て学ぶ生活」場面の選択ページ
■「生活動画」(例:電車に乗ってみよう)
参考資料
<担当>文化庁国語課地域日本語教育推進室
- 室長補佐
- 三浦
- 専門職
- 北村
- 日本語教育推進係
- 時田
電話:03-5253-4111(内線4845,4895)
FAX:03-6734-3818
E-Mail:[email protected]
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出典:文化庁ホームページ(URL)